綿 in a stuffed brooch

おちょぼ口 

99/9/9に、私たちは野音にいた。ステージが何から何まで赤かった。私とあさとはたまたま真っ赤な服を着てた。

私たちは、ソウルセットが好きだった。

終わって、屋台の売れ残りのお好み焼きを3人でわけて、芝生の上で食べた。それはとても熱く、プラスチックの容器が溶けるかと心配した。

私は、二十歳になる直前で、19歳だった。一生大人になんてならないと思ってた。一生私たちは友達だと思ってた。

一生、21世紀なんて来ないと思ってた。

音楽は残り、何度も繰り返し、巻き戻すことができる。

でも、人生は巻き戻しなんてできない。

あさともゆうこも、煙みたいに消えて、もういない。もう友達でも、知り合いでもない。

好きだったのに。私は2人を好きだったのに傷つけて、逃げ出した。

2人が、今なにをしてるか、どこに住んでるかしらない。

でも、いつも彼女たちの幸せを祈ってる。

私は弱かった。普通のお友達関係を続けられる人間じゃなかった。

大学のあそこのベンチで、オリーブの占いを読み合うのが常だった。上を見上げると、木漏れ日がきらきらと、青い空をバックに輝いていて、私、青春の中にいるなって、目を細めた。

和光にはいい思い出もたくさんある。嫌いになろうと努力してたけど、一生忘れない思い出もたくさんある。

戦前の流行歌の歌詞を研究する授業すきだったな。

ごめんね。

二十歳のお誕生会どうもありがとう。ずっと忘れないよ。