不妊治療、イクシーとアメリカで呼ばれる、顕微授精、いわゆる体外受精は、一回のサークルが二ヶ月です。最初の4週間は、バースコントロールピル、こと日本ではただピルと呼ばれている薬を飲んで、女性ホルモンの分泌を抑え、その後、注射で、女性ホルモンを大量にお腹に入れていきます。女の脳みそは、月に1個、卵をお出しなさい〜という指令を出すようにできているのですが、それをトリックで、脳みそを勘違いさせるのです。それで、2、3の薬を朝と夕にして、ばかになった脳みそから、間違った指令を受けた卵巣が、延々と卵を作り始めます。片方20個ずつ作れたら、素晴らしいです。そして、クリニックに2日置きに行き、超音波で、今、何個、何ミリと測り、採血をします。

私は、右側に嚢腫があり、それを手術で取りました。先生は成功で、卵巣の一部分も削除してないとのことでしたが、私の右側はポンコツで、そのマジックを使っても、ポンコツな卵を1個作れるかくらいでした。

なので、普通の女性より、ものすごく大きなハンデでした。作れて、12個とかなので。それだけ作れても、規定のサイズに育つかハードル、それがきれいに採取できるかハードル、それがシャーロで育つかハードル、それが精子とうまく混ざるかハードル、混ざってまだ生きてるかハードル、それを経て、やっと、子宮に戻せるので、その間にどんどん数は減っていき、私の場合は、だいたい、3個でした。でも、それでも、先生は奇跡的な数字やと言います。3個だと、2個を子宮に戻して、1個を冷凍することができます。私は、それをすることはできないだろうと言われていたからです。

普通は、3個、5個とたくさんストックを作れて、冷凍できるんだと思います。そして、生の受精卵の着床に失敗しても、今度は、費用ももっとお安く凍らしたものを解凍したものを、子宮に戻していく作業を続ければいいだけなので、楽ちんです。

でも、私の場合は、いつでも、生だぜ!産地直送、フレッシュオンリー☆みたいな、こだわりの魚屋状態で、やる度に、1からまた同じことをしなくてはいけない。費用は、一回、約200万円です…薬代だけで、60万くらいですからネ。ちなみに、凍ったのをお腹に戻すのは、30万くらいです。

と、まあ、いいんですけど、そんなに詳しく書かなくても。

私が今言いたいのは、この一ヶ月は、このイクシーをしている二ヶ月(実質一ヶ月)よち、つらいということです。

注射の痛みなんて、一瞬じゃないですか。でも、微熱が一日中×30日とかって、永遠じゃないですか…それに、背中と腰の痛みがあんなに、おそろしいものだなんて知りませんでした。それもForeverじゃないですか。寝られないですし…眠り薬飲んでるのに、痛くて、仰向けに寝ていられない。

これには…結構、死にたいですよね…

今朝、泣いたりして、夫に、あたいが死んだら、くまたちの世話は頼んだからな、と遺書かよみたいな、謎のラインをしてしまい、夫が、びびっていました…そして、がんばったら、フロスティー買ってあげるからがんばるんだ!と言いました。なので、デイリークイーンもつけて♡と甘えてみると、いいよ、とのことでした。

夫は自分がビーガンのオーガニックの人なので、私の食べる事情、健康事情にもうるさく、アイスにも、このメーカーは添加物だらけだからだめとか色々うるさかったんです…化学調味料なんて、悪魔の粉と思ってると思います…

それにしても、話は変わりますけど、日本のお医者さんより、アメリカのお医者さんに診てもらうことが多かったことになってしまった私なんですけど、向こうのお医者さんたちの、すべてにおいてのプロフェッショナルさが恋しいです。あの人たちは、ちゃんと、親身になってるふりができるんです。実際、処方する薬についても細かく教えてくれますし、薬局で薬もらう時にも、こんなに…とびっくりするくらい、長くその薬についての説明書きがついてきます。

プライマリードクターと言って、かかりつけ医がいて、例えば、おなかに異変を感じたら、まずその先生に診てもらい、胃がおかしいなら胃腸科へまわされ、婦人科系なら婦人科へまわされます。そして、ちょっとした薬は、そこで診断してもらってだしてくれます。安定剤に抗うつ剤、偏頭痛の薬、血圧の薬。

有名な、医療費高い問題も、これもいやらしい話なのですが、自分(配偶者)が勤めている会社によってうんと差が出ます。シアトルだと、長い間、マイクロソフトは、ただでした。医療費が!ただで!した!不妊治療にもです。(もう一つ、それに保険が出るのは、ボーイングです)さすがのビルゲイツ。だてじゃねえ。

夫の会社も、彼によって興されました。インターネットの旅行代理店です。うわさによると、そろそろ不妊治療にも保険適用とのことです。

すると、逆に、薬は日本より安いなんて場合が出て来ます。私の血圧の薬、保険会社と提携しているオンライン薬局で頼むと、ジェネリックは、ゼロ円でした。いや、ゼロドルです。偏頭痛の薬も、日本じゃまだジェネリックがないので、一錠200円もしますが、確か、10錠だか20錠で、5ドルでした。

そして、不妊治療については、州ごとに色々違って、確か、ボストンではフリーとの噂を聞いた事があり、夫と、最終的には引っ越すべかよと思ったこともあります。姑の故郷、シアトルの真逆の、大西洋のクラムチャウダーの街ですね。シアトルのそれとどっちがおいしいんだろう。

ただ、アメリカって本当に大きくて、西海岸と東海岸だと、もういろいろなことが違って、ユルユルの西になれちゃうと、東はカチカチに感じちゃうところがありますよね…