でもクロワッサンドーナツはおいしいわよね♡

去年、シアトルに戻ってこいと言われたので、誕生日プレゼントのアニマルコレクティブのライブのチケットに釣られて、のこのこ戻った私ですが、引っ越した当初から始まった地下鉄工事。やっと完成して、乗るのが夢だったんです。理不尽に家を追い出されて、ずっとホームシックだったので、そりゃ、帰りたいでしょ。帰りたいよ。誰にもわかってもらえないかもしれないけど、あそこが私の家で、街だったんだ。日本人だから、戻って来れてよかったじゃない。なんて、励ます人いたけど、そういう問題かなってずっと腑に落ちなかった。

夫は、あの子に、あの子が引っ越した北の街で、会う約束を取り付け、やっとまた会えた。なのに、ジャストフレンズと言われただけで、その後は音信不通になってしまいました。また、いつものやり方。すっぱりきっぱりさっぱりと振るわけではなく、「フレンズ」という余白を残して、夫にいつかは、友達から彼氏に格上げしてもらえるのかな、なんて期待させてしまう言い方。一ヶ月、半年、一年、二年、待てば、いつかは…と、夢を一生消させないずるい方法。卑怯すぎるなって、思います。

振るときは、人格まで否定するくらい、バッシーンと、行ってほしいですね。期待なんて甘いものをいっさい生かしておけないくらいに。なので、私は、無視して、知らんぷりみたいなやり方、大嫌いです。それ、傷つけないようにしてるように見えますけど、一番残酷だからです。

と、夫は、去年、まだ傷心でしたが、寂しかったのでしょう。私を呼びました。そして、私は、わかっていたけれど、戻りました。そうしたら、わかっていた以上に、夫が呼ぶ「鬱」状態はひどく、家では置物みたいで、むっつりとして何も喋りません。私がいる意味ナッシング。ネグレクトもいいところ。鬱鬱いうなら、薬飲めばいいんじゃない?と私は思いますけど、ランニングでがんばるとか言って、隣のブルースリーの墓のある公園の周りを一周していました。

すんごい孤独じゃねえかよおおお。という毎日、私は、新しく出たばかりの宇多田さんのアルバムを毎日聞いて、外に出ていました。時々、冷たい風が、目に涙をもたらし、私は、口をぐっと結んで、今日も負けませんように、と気合いを入れました。一曲目は『道』なので、ガンバルンバイエー!という感じで、ブロードウエイまで、新しい地下鉄の駅まで、サッサッカ歩きました。

好きじゃない歌は、人魚、花束を君に、人生最後の日、だったでしょうか。飛ばしてました。

不思議に思ったのは、こんなに深海までもぐって、自分の気持ち、暗くて、醜くて、恥ずかしいところまでをすくいあげてるのに、一般的な、浅瀬くらいで、浮き輪で遊んだことがある人たちに、なんで爆発的に売れるのかなということでした。みんな、このネクラさを、理解はできるのかな。気味悪いな、とか、たぶん絶対わからない人、たくさんいたと思うんですけど、それは、名前の大きさだけから、とりあえず買っとくかみたいなのが趣味なんですかねえ。ミーハーな人たち。クロワッサンドーナツに列作るのが好きな人たち。

「欲しいものを欲しがる勇気欲しい」ってところにだいぶ勇気もらったんですけど、今は、やっぱりそこを無視して、生きていこうと思ってて、うーん。せつないでごんすね。でも、しょうがないっていうか、がんばっても、相手があることだと、がんばりようもないですからね。漢字検定一級とるとかなら、たぶんがんばった分だけ、成果が上がり、取れると思います。

でも、人の心やラブは、欲しいなと思っても、致命的にだめな場合は、どうあがこうと、努力しようと、辛抱しようと、絶対に手には入りませんからね。あきらめて、そこを去った方が、心の傷も小さくていいと思います。