明日元気になあれ

今日が終わっても

明日が来て

長くはかなく

日々は続くさ

意味なんかないね

意味なんかない

いまにもぼくは

泣きそうだよ

日々が続いていくことに意味がないって気づいた人たちには、この世は結構きつい。ふっと消えちゃいたくなるのが当たり前じゃないかな。

キョム。エンプティ。カラッポ。

私はいつ気づいたんだろう。佐藤くんの影響だろうか。でも当時は彼の言葉の意味、理解してたとは思えない。

結婚して、祇園精舎の鐘の音、を、体験してからだろうか。

私、謙虚じゃなかった。傲慢だった。ハンスが一生好きさなんて言うのを、真面目に信じて、我儘に振る舞って、彼の心に耳を貸さなかった。たくさん真心傷つけた。自分に自信がないから、彼の愛情をお手玉みたいにして、自分の気が済むまで遊んだ。

浮気されたり、他の人を好きになられたり、そりゃ当たり前だよ。私がまずかった。プリンセスおかめ気取りで。

気づいて反省した時には後の祭り。

でも、本当に反省しています…

ただ言い訳みたいだけど、人生であんなにあからさまに愛された感じを感じたことなくて、単にお調子に乗りすぎちゃっただけで、悪気はなかったのよ。初めてだから、加減がわからなかったし。

何に感動したかっていうと、ハンスは、その前の人が、欠点として扱った、私のある部分を、長所として受け取ってくれたところ。だから、生まれて初めて、自己肯定感を持てた。当時は、ハンスが私を好きすぎて、大通りをおんぶして歩いてたのよ。わけわからないでしょう?そんなカップル見たことないじゃない。

夜、布団に入れば、いつか私が死んじゃう日を想像して、おいおい泣いて、死なないでとか言うし、かなり面白いハンスだったわ。

ま、マイフレンドにぞっこんラブになって長い今からすると、前世の話してるみたいだけど…^_−☆

もうすぐ、佐藤くんが死んで19年になる。当時、私は19歳だったから、なんかすごく果てしない時が経ったんだなって、びびってしまう。

彼は20世紀の最後にいなくなった。彼が下北ふらふらしてるのが当たり前だった日常は、伝説に成り下がって、みんなどんどん忘れてく。

せつない気持ちを持つことは、若者の特権な気がしてたけど、本当は年齢を重ねるほど、重さと濃さを増してくんだろう。淡くも儚くもない、孤独にそっくりなおばけみたいに怖ろしい感情。

明日、元気になあれ。雨でも雪でも雹でもいいから、お天気は任せるから、元気だけは、神様よろしくお願いします。